CRT運転適性検査器Ⅶ
全国の都道府県警をはじめ、業務ドライバーを雇用する企業や
団体の研修などで大変多く利用されている
実績のある適性検査器です。
CRT運転適性検査器とは
TAKEIは “安全運転” を科学しています。
他人は見えても、自分を知ることは難しい…。『なくて七癖』人にはそれぞれ何らかの癖(特性)や欠点があるものです。自動車の運転においても心理的特性が関連し、思わぬ事故を引き起こしてしまい、人を傷つけたりすることにもなりかねません。実際の運転場面では、様々な情報が目や耳から入り、瞬時に処理し、運転行動に繋げる必要があります。
TAKEIの運転適性検査器は、自動車の運転に必要な動作能力を測定し、安全運転の助言をする検査機器です。
長年にわたる心理学のノウハウを活かし、ドライバー自身の “特性”・“認知”・“判断”・“行動” を把握するために開発。自分自身では気づきにくい運転時の癖や欠点などを、客観的な視点で確認することができます。受検者の運転適性を目覚めさせ、問題点の解決に向けてアドバイスを行い、より良い安全運転行動へと導くことができます。
現在、TAKEIの「CRT運転適性検査器」は、
- 県警管轄の「運転免許センター」等での、運転免許 “停止・取消処分者講習゛(44都道府県で運用中)
- 国交省から認可を受けた「適性診断実施機関」での“適性診断”
- 適性診断のうち、国交省認可機関でなくても実施可能な“一般診断”
- 法務省の刑務所・少年鑑別所での“矯正教育”
で活用されています。
■「適性診断実施機関」と「適性判断」
■「適性診断実施機関」って?
国土交通大臣が運転適性診断を実施可能と認定した、トラック協会、交通共済、自動車学校などの機関です。
■「適性診断」って?
貨物運送事業・旅客運送事業者に
-
〈1〉法律で義務付けられてる診断
(産業カウンセラー、交通心理士のカウンセリングが必要)
【初任診断】
診断新たに運転者として勤務される方
[ 貨物 ] 初めてトラックに乗務する前までに受診
[ 旅客 ] 事業用自動車の運転者として選任する前までに受診【適齢診断】
65才以上の方
【特定診断 I】
1) 重傷または死亡者を生じた事故を起こし、当該事故前の1年間に無事故の方
2)軽症者を生じた事故を起こし、当該事故前の3年間に事故を起こした方【特定診断 II】
重傷または死亡事故を起こし、当該事故前の1年間に事故を起こした方
カウンセリングは主任交通心理士の資格が必要 -
〈2〉定期的(3年毎)に任意で受診する診断
【一般診断】
運転特性を明らかにし、安全運転にとって必要なドライバーの心理・生理の特性を科学的に測定、結果について助言・指導を行います。
「一般診断」は、国土交通省が「安全性優良事業所」として貨物自動車運送業者を認定する「Gマーク」の評価点にもなります。
運転者の安全運転と事故防止の意識向上ために、
トラック・バスなどの運送業者、交通共済、損保会社など幅広い事業者の皆様が
率先してTAKEIの「CRT運転適性検査器」を導入、
「一般診断」に活用されています。
開発の歴史
昭和40(1965)年に当時東北大学・北村先生、丸山先生、新潟大学・長塚先生を中心とした交通心理学の研究グループが、竹井機器工業株式会社と共同で
速度見越反応検査器
重複作業反応検査器
処置判断検査器
の3種の運転適性検査器を開発しました(特許公告製品)。
これらの検査器は、トラック協会、損害保険会社などで運転適性の評価の基準として導入され、昭和45年には警察庁科学警察研究所交通部において評価基準が確立され、47都道府県の免許センターにおいて採用されました。さらに自動車事故対策センターや運送会社、法務省少年鑑別所などにおいても幅広く採用されました。
初代CRT運転適性検査器
現行のCRT運転適性検査器
(新潟県運転免許センター 長岡支所 様)
平成元(1989)年に科学警察研究所交通部と竹井機器工業株式会社が共同で、それまで行われてきた「速度見越反応検査器」、「重複作業反応検査器」、「処置判断検査器」などの運転適性検査器をベースに新しい構想の基、CRT運転適性検査器が開発されました。
現在では47都道府県中、44都道府県の警察署や安全運転教育センター等での停止・取消処分者講習で使用されており、全国で約800台が現行で運用されています。
CRT運転適性検査器の特徴
CRT運転適性検査器の検査内容は、以下の項目をチェックします。これは、受検者の“認知判断能力”や“円滑に行うための精神の安定性・活発性など均衡のとれた人間行動を維持する精神機能”を測定することを目的としています。
例えば、あえて受検者に予想や予測できる事象を誘発させます。しかし途中で思いがけない事象を発生した時に起こしてしまう行動や、様々な判断が求められる際の緊張度合いなどを事細かに測定していきます。数々の要因をまとめ、高度な処理で集計されることにより受検者の特性を詳細に捉えます。実施者は受検者に対して具体的な安全カウンセリングが可能となります。
運転適性診断票〈 標準タイプ 〉
運転適性診断票〈 比較タイプ 〉
実例を少し詳しくご紹介いたします。
■ハンドル操作検査
検査の項目のひとつに「ハンドル操作検査」があります。こちらは状況確認の的確さ、ハンドル操作の速さ、正確さを測定する『認知動作検査』です。
ランダムな位置に次々に出現する小さな2つの長方形の間に、細い縦線が入るようにハンドルを操作します。
正しく操作できたヒット数からは認知と手の動作との協応能力を、操作の位置のバラつきからは左右どちらかへの注意の偏りがないかを測定します。
また、同じ作業を繰り返すことにより検査時間内にどれだけ習熟したのかという状況適応能力も測定します。
CRT運転適性検査器では“最大値”と“最小値”を“標準偏差”の数値と比較・分析することで、受検者が持つ様々な特性や行動の源を測定します。
特に反応時間が速い若年層などは、こうした分析を行なわないと評価が甘くなり、無謀な運転を助長させかねないと考えられています。
現在のCRT運転適性検査器の評価データは、開発時点よりバージョンアップを施し、10都道府県警と関係機関において収集された164,239名の検査結果を基にしているので、検査精度・信頼性は極めて高いものとなっております。
T.K.K.7070について
CRT運転適性検査器は、運転場面に則した画面に対応してハンドル、ペダルを操作し、運転適性検査を行います。シリーズ7代目となる「T.K.K.7070」は、6代目から標準装備された「英語」のアナウンス機能に加え、受講者のグローバル化に対応。個人の検査カードを発行する時に、「日本語、英語、中国語(簡体)、ポルトガル語、スペイン語」の中から言語を選択できるようになり、各言語に応じた、画面表示、検査方法のアナウンス、診断票(B4単票、A4単票)が標準装備となりました。
また、守秘義務の観点から、処理部のオプションとして、ログインパスワードによる認証機能や外部記録媒体の利用制限機能、のぞき見防止フィルターなどの「CRTⅦセキュリティパック」もご用意しております。
検査部
T.K.K.7070〈 検査部 〉
基本機能
- 緊急反応検査、連続緊急反応検査、信号確認検査、アクセル反応検査、側方警戒検査、ハンドル操作検査、アクセル・ブレーキ反応検査の7検査が行えます。
- 受講者が画面上の説明文章と音声アナウンスに従い、容易に検査を実施できます。
- 検査カード方式なので処理部1台で検査部は何台でも可能、増設も簡単。(検査部の台数制限はありません。)
- 検査カードには『非接触型ICカード(MIFARERR)』を採用。処理速度が速く、トラブルも軽減。(カード読取は 約2秒)
- 通信ケーブルを配線する必要が無く、電源のみの確保で配置は自由(床面配線工事不要)。
T.K.K.7070の新機能
- 特注対応としてきた「英語版」に加え、「中国語(簡体)」、「ポルトガル語」、「スペイン語」を標準装備。画面の検査方法の説明文章に加え、アナウンスも、カード発行時に選択した言語で受講できます。
- 搭載プロセッサの変更により、処理速度が上がりました。
処理部
T.K.K.7070〈 処理部 〉
基本機能
- 実施する検査と使用する言語を選択し、検査カードを発行します。その検査カードを検査部にセットして運転適性検査を行います。
- 実施する検査は11通りの検査組み合わせから選択。講習状況に応じ柔軟に運用できます。
- 検査終了した検査カードを読込み、各指標の結果を分析。高度な多因子のクロス集計を行い評価し、より具体的な個別指導を行うことができます。
- 診断の元となるデータは科学警察研究所が標準化し、さらに平成17年に16万4千名のデータを元に改定。
- 分析・評価した結果を専用用紙に印字します(診断票)。
- 処理プログラムは目的に応じて前回データと比較する比較タイプも選べます。(※比較タイプは日本語固定です。言語の選択機能はありません。)
T.K.K.7070の新機能
- 診断票のB4単票、A4単票は、各国語(日本語、英語、中国語(簡体字)、ポルトガル語、スペイン語)で印字可能となりました。
- オペレーティングシステムはWindows 11 Proになりました。
-
「CRTⅦセキュリティパック」をオプション追加可能になりました
・ログインパスワードによる認証機能
・外部記録媒体利用制限機能
・証跡取得・保管機能
・セキュリティワイヤ
・のぞき見防止フィルタ
・HDDの暗号化
・外部回線との接続不可
■ 持ち運びができる可搬型「T.K.K.7073」もご用意しております。
『全国各地に事業所があり受検人数も多く、なかなか拠点に集まることができない…』などの皆さまのお声にお応えして開発しました。「T.K.K.7070」と同性能の出張診断に最適な可搬型検査器です。
訪問先の机と椅子を使用し、本体設置も簡単にできますので、測定場所を選びません。さまざまな場所に持ち込みご活用いただけます。
T.K.K.7073
〈 検査部 〉
T.K.K.7073
〈 処理部 〉
(画像はイメージです。実際の製品とデザイン・仕様が一部異なる場合がございます。)
キャリングケース
〈 検査部 〉
キャリングケース
〈 処理部 〉
T.K.K.7070について
検査部
反応装置の種類 | アクセル・ブレーキを模したペダルスイッチ、ハンドル、手反応キー |
---|---|
ディスプレイ | 液晶モニター |
ハンドル | 直径: 220mm 可動範囲:50° |
電源 | AC100V |
消費電力 | 検査部本体:約25W、ディスプレイ:約30W |
外形寸法 | 約 横:590 × 奥行:695 × 高さ:1,290mm |
質量 | 約35kg |
付属品 | イス |
処理部
個人情報入力 | 氏名、性別、生年月日、免許証番号もしくは検査番号 |
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データ保存 | 任意設定可能 |
手引 | 警視庁方式CRT運転適性検査 実施手引 |
プリンタ | A3対応レーザービームプリンタ |
OS | Windows 11 Pro |
ディスプレイ | 液晶モニター |
ICカードリーダ | 非接触ICカード |
消費電力 | 約1,152W(最大時) |
外形寸法 | 約 横:1,200 × 奥行:800 × 高さ:700 mm |
質量 | 約75kg |
付属品 | イス、テーブル |
導入事例
3種の運転適性検査器が誕生して57年。約2,800台の累積納入量実績があり、現在も全国で800台が可動中。ドライバーの交通安全意識の醸成に活かされています。
警察関係
全国44都道府県 県警管轄 運転免許センター 様
運送関係
トナミ運輸株式会社様 他、大手運送会社様 多数
法務省関係
交通刑務所様 少年鑑別所様
交通共済会社関係
四国交通共済様
中部交通共済様
他、大手交通共済様 多数
損害保険会社関係
日新火災海上保険株式会社様
他、大手損害保険会社様 多数
その他
大手自動車メーカー様 など
■ 導入実例
新潟県警察本部 様
CRT運転適性検査器Ⅶ(T.K.K.7070)
新潟県北蒲原郡聖籠町「運転免許センター」での各種講習における運転適性検査にて、当社のCRT運転適性検査器VIIが活躍しています。
※長岡支所様・上越支所様でも、CRT運転適性検査器VIIをご導入いただいております。
自動車安全運転センター 安全運転中央研修所 様
CRT運転適性検査器Ⅵ(T.K.K.7060)
茨城県ひたちなか市にある自動車安全運転センターの研修施設。広大な敷地に、トレーニングコースやドライビング・シミュレーターなど最高水準の教育設備の中で、公道では体験できない運転上の危険限界を体験しながら、安全運転の基礎と応用が学べます。研修科目の運転適性検査にて、当社のCRT運転適性検査器Ⅵが活躍しています。
トナミ運輸株式会社 様
CRT運転適性検査器Ⅵ(T.K.K.7060)
バスに3台検査器を設置し、1年かけて各拠点を巡回診断されています。
中部交通共済協同組合 様
車載型CRT運転適性検査器Ⅴ(T.K.K.7055)
車載型CRT運転適性検査器Ⅴは、駐車するスペースがあればどこでもいつでも運転適性検査ができます。ICカードにより検査の実行・計測結果の自動書き込みができるため、正確でスピーディな検査ができます。検査内容は対象となる受検者や目的にあわせて選択、さまざまな組み合わせが可能です。
検査部
処理部